老後の生活を安心して送るためには十分な資金が必要ですが、時には予想外の出費を求められることもあります。
そんなときでも持ち家があると、老後のお金の心配が少なくなるでしょう。この理由は、持ち家を所有している人は、リースバックやリバースモーゲージで資金を調達できるためです。
この記事では、老後のために持ち家を最大限に活用する方法を紹介します。持ち家を持つことで得られる、老後の安心について考えていきましょう。

持ち家がある場合の老後資金
持ち家を持っていることは、老後の資金計画において大きな利点となります。なぜなら、住宅ローンの支払いが終わった後は、家賃の支払いが無いことで居住費を大幅に抑えられるためです。
さらに持ち家は、単に住む場所ではなく、必要な時に資金源として活用できる貴重な資産です。自宅を売却したり、賃貸に出したりするなど、複数の資金調達の選択肢を持っています。
独身世帯の持ち家ありなしの違い
性別 | 持ち家暮らし | 賃貸暮らし |
---|---|---|
男性 | 税金、維持費が必要 | 家賃分約1,000万円が必要 (家賃5万円、2年更新で16年間住み続けた家賃額) |
女性 | 税金、維持費が必要 | 家賃分約1,375万円が必要 (家賃5万円、2年更新で22年間住み続けた家賃額) |
夫婦世帯の持ち家ありなしの違い
世帯 | 持ち家暮らし | 賃貸暮らし |
---|---|---|
夫婦世帯 | 税金、維持費が必要 | 家賃分約2,750万円が必要 (家賃10万円、2年更新で22年間住み続けた家賃額) |

持ち家があると老後資金の準備は少なくて済む
老後の資金計画において、持ち家の存在は大きなメリットがあります。持ち家がある場合は、賃貸住宅に住む人々と比較して、老後の資金準備は少なくて済む傾向にあります。
持ち家がある金銭的なメリット
持ち家を持つことで得られる、主な金銭的なメリットには以下のようなものがあります。
- 家賃の費用負担が無い
持ち家を所有していると、賃貸住宅に住む場合に発生する家賃が必要ありません。これにより、老後の固定費を大幅に削減することができます。 - 資産価値がある
持ち家には、資産としての価値があります。資産価値があることで、いざという時に売却してお金に変えることが可能です。
持ち家なら自由にリフォームできる
持ち家なら、老後の生活に合わせて自宅をリフォームする自由があります。年齢を重ねると、階段の上り下りが不便になったり、少しの段差でも転びやすくなるケースがあります。
そんな時でも自分の家なら、手すりの設置や段差の解消など、バリアフリー化のリフォーム工事をすることで、安全で快適な生活環境を作ることができます。
※区分マンションのような場合は、事前の組合等の許可が必要な場合があります。
持ち家なら自由に建て替えもできる
戸建住宅を所有している場合は、もっと快適な家に住みたいと思ったら、新しい家に建て替えることも可能です。老後の生活に合わせて自由に建て替えできることも、持ち家所有の大きなメリットです。
持ち家にかかる費用
持ち家を所有するには、税金とメンテナンス費用を負担する必要があります。
- 税金がかかる
自分の家を持っていると、毎年、固定資産税・都市計画税といった税金を支払う必要があります。この税金は、土地と建物の資産価値によって変わります。 - メンテナンス費用がかかる
持ち家は、自分で修繕管理をする必要があります。突発的な家の修理やメンテナンスにもお金がかかります。たとえば、屋根の修理や壁面の塗り直し、トイレなどの設備故障の修理費用などがあります。
持ち家を活用して老後資金を増やす方法3つ
持ち家をうまく活用して老後の資金を増やす3つの方法について紹介します。
リースバックで老後資金を増やす
リースバックとは、自分の家をリースバック専門業者に売却し、その後は賃貸としてそのまま住み続けることができる方法です。これによって、自宅に住んだまま、まとまったお金を手に入れることができます。
- リースバック専門業者に自宅を売却して売買代金を受け取る
- 新しいオーナーに家賃を払って、売却した自宅に住み続ける

リバースモーゲージで老後資金を借りる
リバースモーゲージは、自分の家を担保にしてお金を借りることができる制度です。主に高齢者を対象としたサービスで、年金収入では足りないときなどに役立ちます。
リバースモーゲージでは、借入人が存命中は家を売らないので、そのまま住み続けることができます。注意点としては、不動産を売却しないことで固定資産税などの税金や、メンテナンス費用の負担は続きます。そして借入人が亡くなった時に不動産を売却して、借りたお金を返済します。

売却や賃貸して老後資金を調達する
自分の家を売ったり、賃貸に出したりすることで、老後のお金を得ることができます。家を売ると、一度に大きなお金を手に入れることができます。売却で得た資金は、老後の生活費や他の投資に使うことができます。ただし、別の住宅への引越しが必要になります。
他にも、自分は間取りの少なく暮らしやすい賃貸住宅に引っ越し、持ち家を他の人に貸すこともできます。このことで、毎月の家賃収入を得ることができるでしょう。家族が少なくなったことで持ち家の部屋が余ったり、貸し出すことで得られる賃貸収入よりも、別の賃貸住宅を借りる費用の方が少ない場合に適しています。
持ち家のない人の老後資金
持ち家がない場合、老後の資金計画では家賃の準備が必要になります。持ち家がない人が老後の資金をどう準備するべきか、賃貸住宅での生活とその準備、さらに地域による生活費の違いについてみてみましょう。
持ち家のない独身者と夫婦の違い
独身者は単身の生活費を考慮すればよいため、夫婦世帯と比べると必要な老後資金が少ない傾向があります。また、単身世帯は間取りも少ない部屋数で足りるため、家賃も少ない傾向があります。
しかし、独身者は子どもなど支援を受けられる家族が少ないケースが多いため、資金も自身で全額を準備する必要があります。
夫婦世帯は、二人分の生活費を計画に含める必要があります。また、夫婦のどちらかが先に亡くなった後の生活の変化も考慮する必要があります。
賃貸生活と老後資金の準備
賃貸住宅に住む場合、家賃が定期的な支出となります。万が一、家賃の支払いができなくなった場合は強制退去となってしまうため、家賃分の資金準備は重要です。家賃を滞りなく支払っていけるように、資金に不安がある場合は、低家賃の賃貸住宅を選ぶことを考えましょう。
地方別生活費の比較
都市部では家賃が高い傾向にありますが、地方では比較的低価格で賃貸物件を見つけることができます。食費や光熱費なども地方によって異なります。地域別にかかる費用を考慮して最適な居住地を選択することが、老後の安心につながります。
まとめ: 持ち家を活用して安心して老後を過ごそう
持ち家があると、老後の資金計画には大きなメリットがあります。家賃が節約できること、資産としての価値があるので将来資金に変えられることがメリットです。老後資金の調達方法として、リースバック、リバースモーゲージ、売却や賃貸収入があります。ただし、リースバックや売却・賃貸を行う場合は、家賃が発生することを考え収支を計算する必要があります。
一方、持ち家がない人は、賃貸住宅の家賃の継続的な支払いを考慮し、家賃分の資金を準備しましょう。老後を安心して過ごすためには、購入できるタイミングで持ち家を購入しておくこともおすすめです。
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